2025年2月24日月曜日
一章 天使による地上の経綸
1 霊界の霊媒カスリーン
21ページ11行目、
「神を愛する者には全てのこと相働きて益となる」(ロマ8・28)「─この言葉の真実性に気づかれたことがありますか。真実なのですが、その真意を理解する人は稀です。人間の視野がきわめて限られているからです。〝全てのこと〟とは地上のことだけを言っているのではなく、こちらの霊の世界のことも含まれております。しかもその〝全てのこと〟が行き着く先は私どもにも見届けることが出来ません。それは高き神庁まで送り届けられ、最後は〝神の玉座〟に集められます。が、働きそのものは小規模ではありますが明確に確かめることができます。」
これをもう少しわかりやすい言葉で引用すると、「神を愛する人たち、すなわち、神の計画にしたがって召された人たちのためには、すべてのことがともに働いて益となることを、私たちは知っています。」(ロマ8・28)となります。
ここでは、神界の中に高き神庁があり、その最奥には〝神の玉座〟が控えているように表現されています。しかもその玉座には、ナザレのイエスがいるように受け止めることが出来ます。
が、イエス・キリストのみが唯一の神の子であり、さらに信仰の対象にされている場合はともかくとして、私たちは宇宙が想像もつかないほど広大であることを知りつつあるところです。
理解の仕方は人それぞれですが、そのような広い視点に立って見れば、また違った理解をされるかもしれませんね。
3 生命の河
30ページ8行目、
──実は内容が女性のお考えになることにしては不似合な感じがしております。お聞きしますが、私の手を使いたいとおっしゃったのはカスリーンですが、今書いているのもそうですか。
「そうです、私です。ですが、私一人のおしゃべりでは満足なさるわけがないでしょう。まさか私一人で無駄話でもするつもりだとは想像なさらなかったはずですが、いかがですか。とにかく私としては、そんなみじめな想像をされないためにも、私があなたを使うのとほぼ同じように私を使う方を何人か用意しました。男性ばかりではありません。女性の方も何人かおられます。全体が一つの声、一つのメッセージとなるように一体となって作業しており、したがって私が綴る言葉はさまざまな知性がブレンドしたものなのです。」
霊の世界では、このような仕組みで通信をされている場合があるようです。地上で生きる私たちは、このような仕組みを知らない人が多いように感じています。
4 生命の気流
31ページ10行目、
「〝天界からお声がかかる〟──あなたと私がまさにそれです。私があなたに呼びかけると私は上層界の方から呼びかけられ、その方たちはさらに上層界の神霊からお声が掛かり、かくして最後は、父なる神より呼ばれて薄暗き地上へと派遣された主イエスにまでたどり着きます。私たちが絶大な確信を抱くことができる根拠は実に、霊力乏しき低地の者へその強力な霊力をお授けくださる崇高なる神霊から〝お声がかかる〟という事実にあります。」
この文章を読むと、たぶん何らかのキリスト教の影響を受けていて、なおかつ、ナザレのイエスへの信奉が厚い人にとっては、やはり、イエスこそが霊界のトップだと思われるかもしれません。そのような場合でも、私たちは霊的な兄弟姉妹であるということを忘れない方が良いと思っています。
と言うのは、ナザレのイエスを神のごとく高く持ち上げることによって、イエスへの個人的な信仰や崇拝を呼び起こし、さらには自分自身を高く持ち上げようとする下心が働かないとも限らないからです。
そのことは、自分が信仰している神仏や宗教によって、死後の世界での立場が決まるのだと強く信じている方にも当てはまると思います。
そう言いながら、私はナザレのイエスを敬愛している一人です。